日本の農地が、静かに消えている
1961年、日本の農地は609万haあった。 2023年、それは430万haになった。
60年で30%以上が消えた。 騒ぎにもならず、ニュースにもならず、ただ静かに。
農業就業人口の平均年齢は68歳を超えた。 担い手がいなくなった農地は、荒れ、売られ、 やがて誰のものでもなくなっていく。
食料自給率38%という現実
日本の食料自給率は38%だ(2024年度・カロリーベース・農林水産省)。
つまり、今食べているものの6割以上は、 海外から来ている。
輸送が止まったら。 気候変動で不作が続いたら。 国際情勢が変わったら。
「誰かがなんとかしてくれる」という時代は、 もう終わりかけている。
見えないところで進む、もうひとつの問題
担い手を失った農地に、海外資本の手が伸びている。
安くなった農地を買い、管理し、やがてそこで何を作るかを決める。 それが外国の資本や組織であったとき、 日本人は自分たちの食べるものを、自分たちで決められなくなる。
食料は、エネルギーと同じだ。 誰かに握られたとき、それは支配の道具になる。
農地を手放すことは、 一見ただの取引に見えて、 実は食の自立を手渡すことでもある。
大げさに聞こえるかもしれない。 でも、気づいたときには取り返しがつかない類の話だ。
でも、悲観しなくていい
ロシアには「ダーチャ」という文化がある。
4千万を超えるダーチャ・菜園が存在し、 国民の3人に1人が所有者とされる(2012年ロシア政府情報紙)。
政策でも義務でもない。 ただ、普通の人が週末に畑を持つ文化が根づいた結果だ。
ソ連崩壊後の食料危機を、 このダーチャ文化が支えたとも言われている。
普通の人が畑を持つだけでいい
大規模農業をやる必要はない。 農家になる必要もない。
小さな畑で、自分が食べる野菜を少し育てる。 それだけでいい。
1000万人が10坪の畑を持てば、 それだけで日本の農地は守られていく。
日本人が日本の土地に根を張り続けること。 それが、海外資本に頼らない食の自立への、 いちばん地道で、いちばん確かな道だと思う。
ダーチャという選択肢
畑付きの小さな別荘を持つ。 週末だけそこへ行って、土を耕す。
特別な資格もいらない。 農業の知識がなくてもいい。
ただ、土に触れる時間を持つこと。 それが、日本の国土を守るいちばん穏やかな方法かもしれない。
