今日の疑問
六法を開いても「行政法」というページはない。憲法・民法・商法…と並んでいるのに、行政法だけ見当たらない。なぜ?
行政法とは「ジャンルの名前」
行政法とは、国家権力のうち行政権に関係する法律を全部まとめた呼び名だ。
国家権力は3つに分かれる。
| 権力 | 担当 |
|---|---|
| 立法権 | 国会(法律をつくる) |
| 司法権 | 裁判所(争いを裁く) |
| 行政権 | 内閣・省庁・地方公共団体(それ以外全部) |
行政権とは「立法権と司法権を除いた残り全部」(控除説)。税金の徴収、ごみの収集、道路の整備——国や地方公共団体の活動のほとんどは行政権だ。だから行政法の数はなんと1,000種類以上とされている。
行政法の3分類
行政法は大きく3つのグループに分類される。
| 分類 | 内容 | 会社で言うと |
|---|---|---|
| ① 行政組織法 | 国・地方公共団体の内部の仕組み | 組織図・社内規程 |
| ② 行政作用法 | 国・地方公共団体が国民に行う活動のルール | 取引先への行為ルール |
| ③ 行政救済法 | 権利を侵害された国民を救済する仕組み | クレーム対応窓口 |
流れで覚えると簡単だ。
「組織をつくる → 活動する → 文句を言える」
各分類の代表的な法律
① 行政組織法- 国家行政組織法
- 地方自治法
- 行政代執行法
- 行政手続法
- 行政不服審査法
- 行政事件訴訟法
- 国家賠償法
行政書士試験での出題範囲
試験で問われるのは主に6分野。
- 行政法の一般的な法理論(全分野に共通するルール)
- 行政手続法
- 行政不服審査法
- 行政事件訴訟法
- 国家賠償法
- 地方自治法
このうち①だけが「理論」で、②〜⑥は具体的な法律そのものだ。
理解すべきポイント
- 行政法は法律の「名前」ではなく「ジャンル」
- 行政権=立法・司法を除いた残り全部(控除説)
- 3分類は「組織→作用→救済」の流れで覚える
試験対策メモ
確認クイズ:行政救済法の3つの法律は? → 行政不服審査法・行政事件訴訟法・国家賠償法
行政法の立ち位置
配点は300点中112点(3分の1以上)。「行政法を制する者が行政書士試験を制する」と言われる最重要科目だ。
学習の基本姿勢
行政法は過去問の重要性が特に高い科目。条文・判例の知識量に比例して得点が伸びるため、繰り返し解いて定着させることが最優先。
重点テーマ
- 行政行為・行政上の強制措置(ほぼ毎年出題)
- 審査請求の手続き(行政不服審査法)
- 取消訴訟の訴訟要件(行政事件訴訟法)
- 国家賠償法1条
地方自治法の注意点
条文数が多い割に出題数は少なく、得点効率が悪い。時間が限られる場合は住民の権利に絞って学習する。
目標得点
- 行政法全体:8割
- 地方自治法:3問中1問正解でOK
🔴 絶対暗記リスト
これだけは即答できるようにする。
| 項目 | 答え |
|---|---|
| 行政法とは? | ジャンルの名前(「行政法」という法律は存在しない) |
| 行政権の定義 | 立法・司法を除いた残り全部(控除説) |
| 3分類の流れ | 組織をつくる → 活動する → 文句を言える |
| 行政救済法の3法律 | 行政不服審査法・行政事件訴訟法・国家賠償法 |